ハワイイ島紀行 8/26 その1


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 ホノルルを離陸した飛行機が東へと大きく旋回していく。
向かう先はハワイイ諸島のハワイイ島。ビッグアイランドだ。
機内の窓からはダイアモンドヘッド、そしてハワイカイ、ココヘッドを
眼下に見ることができる。深く、真っ青な海面には白く、風波立っている
ことがはっきりと認識できるままの高度でモロカイ島へ。

 東からの貿易風が吹き付け、うねりや風波、そして島へ寄せ付けぬ
強烈な潮流の中、モロカイ島からオアフ島への60kmほどの海峡を
渡ることがハワイイのカヌーのレースでは盛り上がりのピーク。
茶色の乾いた大地に覆われたモロカイ島。その荒涼とした世界から、
ともにレースに挑むものたちでしのぎを削りながら華やかな
ワイキキへと漕ぐこと、5、6時間程だが隔世の感がある。
 
 モロカイ島の南岸をさらに東へと。マウイ島付近にさしかかると、
雲の量がますます増しきた。それでもマウイの小さな島の山の南斜面に、
大きな白い風車が立ち並んでいることが確認できた。大小ふたつの火山が
連なって誕生したマウイの島の中央部にあるハレアカラの山頂に
いたっては、周囲の雲よりもずば抜けて高くそびえる。
 
 ハワイイ諸島は、すべて同じ火山から誕生した。現在、活発な火山活動が
行われているのがハワイイ島。北西から南東方向につらなるハワイイ諸島
では、一番西にあるカウアイ島が古い。東からは西に向かっては、
風や波だけでなく地核のプレートも移動しているというわけだ。
 
 やがてハワイイ島の北東部に沿いながら、飛行機は高度を下げていく。
緑が茂る森林や農地、ポイントで波待ちするサーファーの姿も確認
しながら、ヒロの空港へと着陸。島の東側に位置する町は、
湿潤で雨が決まって多いもの。
だから、晴天は期待していなかったのだが、爽やかで清々しい晴天だった。
ホノルルもよりも、格段にずっと人が少なく、人々の表情もまた和やかで、
ゆったりとした空気感が漂う。

見知らぬ土地へ行ってみることは良いものだ。
はじめての土地、ヒロは着いた瞬間にそう思わせてくれるところだった。

(8/26 その2へ続きます。写真もアップしますね)