2007年11月 ARCHIVES

山や海を誰が守るのか

丘陵をかきわけるように下山川が注ぎ、
黄金色の太陽と霊峰富士を望む。
太平洋の島人マオリは、山から海へと水脈が連なる扇状地を
アフプアアと呼んで、もっとも大切にした地形であったようだ。
まさに、アフプアアといってもいいであろう、葉山の海際に遊歩道が
作られるかもしれないという。
打鯖と呼ばれた浜には、魚が打ちあがることはなくなるのだ。

これまた、聞くところによるとだが、緑深い山々が中国人に買われているという。
「国破在山河(国破れて山河在り)」
であれば、まだいい。
いつしか、国も破れて、愛でる美しかった山や海もなくなってしまって
いるという事態にもなりかねやしない。

様々なものが連綿とつながりあい、一体をなす世界を、
断片化し、散り散りに。断絶したものは、生態系か、社会か、未来か。

私たちはまた、ふみしめる今いる土地について、食している命について、
そのつながりを学びなおさなくてはいけないと思う。
風土学、はたまた、バイオリージョナル(生態地域学)みたいなことを、
それぞれの地域で学べるようにすることはできないだろうか。

つながりや多様性を知ること。多様さを超えた一体であること。
カヌーで沖にでると、いつだった、遠くに見える緑がなぜ愛おしく、
思えるかわかるような気がする。
そこに水があるから、そこに生命の息吹があるからだ。
そんな根源的なものが喚起される。

いつもとは違ったカヌーで

絶好のコンディションに恵まれた連休の最終日のアウトリガーカヌーは、
いつもとは違うスペシャルバージョン!

まず、午前中。
いつもはトレイルランニングをメインに楽しんでいるメンバーが、初挑戦!
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いつもより時間を要したセッティングでしたが・・・
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お気づきでしょうか?いつもとは違いますよね!
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そのとおりです。カヌー船体が並列になった、ダブル・ハルです。
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いつもよりも重くはなりますが、大切に海へと浮かべて・・・
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さあ、これからスタートです!
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Paddle’s Up!
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ほとんどの方が初体験ながら、最初からほんとうにスムースでした!
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いつも一緒にトレイルを走っているけあってチームワークも抜群でした。

午後も負けていません。
こちらも半数以上は初体験の方々でしたが・・・
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カヌーは、素晴らしくよく走っていましたよ!
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12月9日日曜日、進水式です。
皆様のご参加お待ちしております!

愉快な仲間と福島へ

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いつだって旅は計画通りにはいかないものだが、
想像していた以上に楽しい旅になることほど最高のことはない。

この冬一番の冷え込みになったこの日、
目的地の福島の最低気温は1度、宿泊は暖房なしのキャンプ場とくれば、
おのずと荷物もでかくなってしまうもの。
出発直前に車を変更せざるえない事態もあったが、6人がしっかりとコミュニケーション
のとれ、お財布にも負担のならない1台の車におさまり、日の出前に出発。
常磐高速から国道6号を通り至った北泉海岸。
骨のずいまで冷やすような北西からのオフショアが吹いも、
腰からお腹くらいのサイズの波で満喫。
筋斗雲のように軽く速い、白いAVISOのラウンドノーズフィッシュで、
次々と波を追うロク。クラシックな重たいロングボードでじっくりと波を待つ、ヒデ。
笑顔でグーフィーのファンウエーブに乗っていく実さん。
サーフィンと出会って人生が変わったというチャーリーさんも、ここ北泉で合流。
人生で一度だけワイキキをサーフィンをしていらのアヤカも、果敢にトライ。
まずはトレイルランに行ってきたマリアは、何と今回がサーフィンデビュー。
波をかぶってもうれしそうにパドルアウトしては海のエネルギーをおもいっきり味わっている。
僕は、ここ最近はまっているパドボ。
それぞれ経験や道具は違えど、目が合うと皆、笑顔になるのが共通することで、
それぞれに調和しながら楽しんだ時間だった。

そして、迎えた夜は吹き抜けた冷たい風も止んで、最高のBBQ。
マリアが持ってきてくれた、炭で焼きたての香ばしいイベリコ豚は最高!
まろやかなワインがさらに引き立ててくれ、女性陣、皆で作ってくれたトマト風味の
煮込みスープは、カラダも心も温まるような濃厚な味。
ヒデは大阪人なみのつっこみばかりしていても、しっかりとダッジオーブンで、
シンプルだけど美味い手羽先とジャガイモ、タマネギの煮込んだ男料理。
僕は、地元産の取れたてのピチピチの鮭を、開いて焼くつもりだったのだが
入手できずに、やむなくアメリカ産の解凍物の鮭を購入。これが塩っぱくて失敗。
皆、おにぎりの具には最高だよ〜、とフォロー?してくれたけど。トホホ。。
ロク社長は、楽しそうに「素晴らしいね!」「最高だね!」を連発。
サービス精神が旺盛で、人を喜ばせることの好きな仲間たちと共に、
ホロ酔い加減で笑いは絶えず、いつしか記憶は絶えてzzzz

明くる朝の北泉は、ボヨボヨのスネサイズ。
よりよい波を求めて、南下を決定。
電話した友人がウエーブ・マグネットと喩えるポイントへ向かう。
メインのポイントは風が入りグチャ気味だが、
岬を挟んだ裏側へ細い路地を抜けていくと、
クリーンな海面が広がり波はピークからきれいに割れている。
その時は無人であったポイントへ、まずロクと僕が向かう。
予想もしていなかった胸肩サイズに、パーフェクトなファンウエーブ!
ひで、みのりさんも、たまらずに入ってくる。
その間、マリアは付近を散策。あやかは見事なマンガを描いてくれていた。
よいネットワークをもち、未知なるものへの驚き、そして発見をしてくチームである。

しめは、映画フラガールの舞台になったイワキの湯につかる。
湯煙の上る露天風呂の正面には、神社の境内からまっ黄色に色づいた銀杏の大木が高々と
伸びる。その風景をみながらこの地の美しさ、日本にある四季を愛でる心を改めて思う。
ドッグイヤーのように、目まぐるしく変化する今だが、このBEACHを、
静かに大きく伸びた大樹のようにしっかりと根を張って、育てていこう。

PS:皆のブログもそれぞれで面白いです!
ロク マリア みのり あやか

BEACH:11月の三連休にアウトリガーへ参加される方へ

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BEACH会員様向けのキャンペーン期間中のアウトリガーカヌーのクラスは、
おかげさまでこの週末も午前、午後とも予約状況は盛況です。
冷たい風の中で最初はこわばっていた表情が、カヌーを漕ぎすすめるにつれて、
清々しい笑顔に変わっていく様が僕としては最高にうれしいです。

アウトリガーカヌーのクラスにご参加される際には、
もしよかったら水中ゴーグルを持ってきて下さい。
晴天時には、海藻がたなびく白砂の海底まで、光が差し込み、
思わず飛び込みたくなるなるような気持ちになりますよ。

もうひとつ、
フロントのカウンター脇で大浜の海の情報を掲示をはじめました。
海のコンディションや注意点などを記していますので、
海へ出る前には是非ご参考にチェックしてみて下さい。
この冬には、海での時間をもっとお楽しみいただく上で不可欠な
安全や気象についてのワークショップも行っていきます。

ますます充実した内容を提供できるように努めていきますので、
ご意見、感想など聞かせて下さいね。

西風のち木枯らし

青空が広がり、南西風が吹き込んだ今日、非常に残念だったのですが、
アウトリガーカヌーのクラスは中止とさせていただきました。
楽しみにされていた皆様、申しわけありません。
12月29日までは毎週末及び木曜日にクラスがありますが、【キャンペーン中につき】
その期間、会員様は種別に関係なく参加費が不要ですので是非お試しにどうぞ。

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こんなコンディションの中でも、お楽しみいただけるように早く、でも焦らずにしたいものです。
無理をせずに季節なりにアクティビティーを愉しむのも一考と、今日はノルディック・ウォーキングを
初体験。
スティックを使用することで、上半身と下半身のバランスよく、コンビネーションを鍛えることの
できそうなものです。林道では、ふわふわとした落ち葉の上をサクサクと、
滑りそうな苔の上をしっかりと踏みしめながら、
さらにキラキラと輝く波間が揺れる海を眺めることもできて最高!

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そろそろ、日も暮れようかという時、久々にロングボードでパドルアウトし、
絶え間なく寄せる波の中で、おもいっきり解き放たれました。
暗くなって南西から北よりの風に変わりましたが、
この乾いた冷たい風が木枯らし一号になりましたね。
いよいよ冷え込みも本格的にというところで、
明日あさってと北上してきます。

では、皆様御身体に気をつけてご自愛下さい。

2艇揃い踏み

今朝、晴天下の葉山大浜に、キラリとならびました。

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BEACHで運用する2艇の6人乗りアウトリガーカヌーについてお話します。
これは世界広くで愛用されているOutrigger ConnectionのMirageというモデル。
日本にあるOutrigger Connection Japan から購入したものです。
全長は13メートルありますが、3分割できるので輸送や移動にも比較的便利です。
重さは180kgほどあり、皆さんの協力なくして動かすことはできません。
ただし、陸では重いものの海に浮かべば、グイグイと水面を滑走してくれます。

さて、12月9日10時から、この2艇に名前を授け(皆さんに呼んでいたきい呼称です!)
安全を祈念しての進水式を行いますので、皆さまのご参列をお待ちしております。

最高!GRASIAーX

この9月に南米チリのパタゴニア地方への旅へ。
現地に到着するも届かないカヤックや荷物、
予定していたルートは立ち入り禁止区域、
許可申請に悪戦苦闘し、何事も見込んでいたとおりには進まない。
どんな苦難にもユーモアを、前進には祝福を欠かかさない、
7人の個性豊かなアウトフィッター達。

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佐々木大輔(プロスキーヤー)。山木匡宏(プロスキーヤー)。石橋仁(テレマーカー)。奈良亘(山岳ガイド、スノーボーダー、ノマド勤務)。狩野恭一(スキーヤー)。新井場隆雄(スキーヤー、シーカヤッカー、ホグロフス勤務)。辻井隆行(スノーボーダー、シーカヤッカー、パタゴニア日本支社勤務)。 

皆様、ありがとうございました!
昨夜のpatagonia鎌倉ストアのスピーカーシリーズ、最高でした!

俺も冒険にいきたい!と思っていると、
やっぱり思いを同じにしている仲間がいるではありませんか。
近ちゃん、もりけん、ドライスーツ作っておくよ。

千葉へ、サーフトリップ

昨日は、ロクと実さんと千葉へ。
快晴、無風の朝。東うねりはしっかりと届き、
僕らは無人のポイントへ行き、のびのびと楽しみました。

サービス精神の旺盛なロクは、パドルアウト前に海の前に快適なサイトを
こしらえてくれました。

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僕は3ラウンド、ほとんどずっとパドボをしていました。
テイクオフが早く、大きなラインを描けるのが痛快。

フラットでの海上散歩や風波、小波でしかやったことがなかったのが、
波のある時にも最大の楽しみを与えてくれるスタンドアップパドル・サーフィンの
懐の深さを体感です。

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立冬過ぎの、この週末

昨日の土曜日は雨模様の中でも、アウトリガーカヌーのクラスは盛り上がりました。
雨天で、冷たい北風が吹きつける中、初めてアウトリガーカヌーを体験する人も数人
いらっしゃったのですが、ウエットスーツを着用していれば快適なくらいでしたね。

初めてのウエットスーツで、前後逆に着用されたお茶目な姿には、
皆なごませていただきました。

本日も朝方は雨が残りましたが、午後はときより差し込む陽光が清々しい中、
カヌーで出陣。
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北よりの風が吹いていたので、北の芝崎方面へと風を上りウォーミングアップ。
そして、風下へと下りだすと、空気のざわめきが消え、暖かく、カヌーは滑らかに。
13メートルの長さのあるカヌーは、その大きさに反して、小さな波紋はもちろん、
水面に行き交うエネルギーを敏感に拾うので海面を飛ばずとも鳥瞰するように進む。

毎度毎度、違う面々がカヌーに乗り合わせるのですが、1時間ほどカヌーに乗る中で
確実に動きや息があって、カヌーの動きがよくなることを体感していただいているので
ないでしょうか。

セットアップ、片付けの要領もだいぶこなれてきました。
これも、皆で力を合わせてやるカヌーの楽しみでもあるのですが、
回を重ねるごとに、その進歩が目に見えるのが本当に素晴らしいことだと思います。

来月までキャンペーン中ですので、ぜひぜひご予約お待ちしております。
内容については、こちらまで。

剣禅一如

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先月、ライアテア島にある古代からの祭殿Maraeに案内してもらった時のこと。
じりじりと照りつける日差しに我慢できずに、甘い汁に溢れたマンゴの木に向かおうと
したら、西アフリカはトーゴ生まれのフランス人で今はライアテア島でガイドを営む
エリック・ペレ氏が突然こう言った。

「ところで、俺は日本刀に興味があるんだ。侍の戦争の道具でもあるのだろうが、
日本刀の道を究めることはとてもピースなものなんだろう」

まさに不意打ちのような問いに、その2週間前の自分ならば、そのまま聞き流していた
かもしれない。が、そのちょうど1週間前に、横浜にある真言宗の寺院で知人を通じて、
紹介いただいた剣士である黒澤雄太さんの言葉が、思いもよらぬところで浮かぶ。

「真剣で斬っている時と、禅を組んでいる時の、自分の心持ちは、まったく同じ。
天空と大地、そこにいる他人とも一体であるような自由自在な境地になるのが、
僕の場合は剣禅一如しているのです」

異国での、ちょっとしたセレンティビティを経て、昨夜その横浜の真言密教の寺院での
道場開きにうかがった。

現世では、必ずしも必要とされていない日本刀だが、真剣を扱い、実際に斬ることの
意義に共感せずにいられなかった。見栄えや型、手っ取り早さに編重し、
本質が抜け落とされがちな今にあって、刀という斬る道具を実際に振り、
斬ることの重要さ。そして、日本人としてのアイデンティティを希求すること。
そんなお話をうかがったが、しかしながら、決して頑なになることもなく、
他の流儀や選択肢にも敬意をもって接している黒澤雄太さんは、本当にやわらかな方だ。

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日本武徳院試斬居合道の道場開きにて。剣士 黒澤雄太 師範による試斬

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大日如来。曼荼羅。鎧兜。

道具

ヘビーデューティーやアメリカンカジュアルに少しでも惹かれたことのある人なら
きっとどこかで目にしているであろう、古き良きアメリカの雰囲気プンプンの
イラストを描く、栂岡一孝さん。フライの竿を振るのを、毎日の日課としている。
何気なく置いたフライフィッシングの道具は、使い込まれつつ手入れがいきとどいて、
味わい深い。

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釣り上げた、最高に旨い(!)鱸をいただいた。ご馳走様でした!

その後に、指笛の練習。
僕だけ、いつまでたっても、息がすっー、すっーと抜けるだけ。
まったく、自分の身体すらどうにもならないものだ。

週末の天気予報が外れて、良い天気になりますように。

アウトリガーカヌーへの誘い

澄み渡った秋晴れの下、クリアな水と空が本当に気持ちがいいですね。
昨日まで、湘南ではそこそこあった波もサイズダウンですね。

BEACHでは、今月から12月いっぱいまで、
すべての会員様を対象に、
アウトリガーカヌーのクラスを無料公開します。
クラスの中では、波や風や潮汐について体感しながら学んでいただいたり、
安全に楽しむための知恵の話しを交えていきますので、
サーフィンやシーカヤックをメインになりたいのだけど・・・、という方も是非、
この機会にご参加してはいかがでしょうか。

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【アウトリガーカヌー ビギナークラス】

対象:カヌーにはじめて乗られ方
   リラックスしながらカヌーに乗りたい方
   海での経験を多面的に重ねたい方   
   
テーマ:6人乗りカヌーの体験を通じて、
 ・身体のコンディションを整える
 ・海、風を感じる
 ・風土文化を感じる
 ・グループワークの面白さを発見

格好:サーフィン用のウエットスーツがあれば寒いことはありません。
   またお持ちでない方は、
   上半身〜蒸れにくいジャケット、速乾性のシャツ(patagoniaのcapline等)
   下半身〜水に濡れてもいいもの(ボードショーツ、スパッツ等)
    ※膝〜腰下の深さまで海に浸かることがあります。

持ち物:水やスポーツドリンクなどの飲み物をお持ちすることをオススメしています。   

クラスの流れ:
 ?カヌーを運搬し、組み立てセットアップ(30〜40分)
 ?カヌーについての説明と準備運動(10〜15分)
 ?カヌーでパドリング(約60〜70分)
 ?片付け等(20〜30分)

まだまだ水も温かく、天気さえ良ければ最高ですよ。

毎回、参加者数に限りがありますのでご予約お願い致します。
この機会のご参加を心からお待ちしております。

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パドルボードならぬペダルボード

昨日、茅ヶ崎の海でのこと。
沖から現れた、このシルエットは??

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かなりスピードもでていました!!
ウインドのボードにアウトリガーを左右につけ、パドルならぬペダルが動力だから、
ペダルボードですね。
ご自分で製作されたとのことですが、これまた気持ち良さそうでした!

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うってかわって、Teahupoo。
1週間前に訪れた際は頭半位のサイズでもダムの放水のような
波にびびってしまいましたが、今日はこのとおり、絶句です!
ポイントの前に座す山もまた波のような荘厳さに、ただただ圧倒されるような、
凄まじい気の流れるところでした。


打鯖(うっさば)にて

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今朝、6人乗りアウトリガーカヌーで大浜から小磯の沖を回り、
一色海岸と下山川の間にあるポケット状の静かな磯へと向かった。
滑らかな水面だが、波打ち際は静かにごくごくわずかに行き来き、戻りつ。
カヌーを下りてパドリングのフォームを練習を始めようとした時のことだった。
膝ほどまで浸かった水がざわつき、つんつんと何かが当たる。
「わっー、イワシが打ちあがっている」
銀色に輝き、跳ねるように砂浜へと無数のイワシが打ちあがっていく。
練習を中断して、イワシを拾いあげて水汲み用のバケツに入れる。
バケツがたちまち一杯になるが先か、こんどは数十羽のトンビがいっせいに襲来。
びゅんびゅん、ギラギラとイワシが跳ね、ワサワサ、ばくばくとトンビが舞う。
何事もなかったかのように静かな磯にと戻るまでのほんの一瞬の光景だった。
醤油なしでのぴちぴちなイワシをかじると、ちょっぴり苦い。
その瞬間、思い出したのがこの辺りが打鯖(うっさば)と呼ばれていたと、誰かに
聞いたことだった。サバがよく打ちあがったところなのらしい。
調べてみると、なるほど、今朝イワシが打ちあがった静かな磯が、
まさに打鯖、そこであった。鯖が打ちあがる時はいつのことか、
愉しみがまたひとつ増えた気分になった。
そういえば、僕はよく魚に当たる。
4年前に、魚の毒(しがてら毒)にあたったこともあり、
今年はモロカイ島近くでパドリング中にトビウオが後頭部につっこんできた。
そんなものも含めて、いつも驚異や発見に溢れていますね。

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ところで、今日からしばらくの間、葉山大浜のBEACHでは、
1人乗りのアウトリガーカヌーを試乗できます。
安定感もあり、丈夫で気負わずに使えるものです。

打鯖へ、どうぞ。

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11月ですね

とどまることのない移動の連続の旅は、
訪れるところ、出会う人、感じることに恵まれたものでした。

世界60カ国以上を歩いてきたカメラマンの石塚元太良くんが、
「いろんなところがあるけど、ここに生まれてきた人は幸せだよな?
皆まっすぐ皆生きてるよ」
と、ぼそっと言っていた。


年末年始の某雑誌での写真と記事、ご期待下さい。


さて、今週末はカヌーの大会があります。
まだまだ小さなものですが、
ご興味のある方はぜひ遊びに来てください。

OUTRIGGERCANOE CLUB CHIAMPION SHIP
HUKILAU CAHLLENG
開催日 2007年11月3,4日
開催場所 神奈川県茅ケ崎市Tバー付近

1日目 11月3日土曜日
9:00  OC1リレー
11:30  OC6男子オープン
14:00  OC6混合 

2日目 11月4日日曜日
8:00 女子
10:30 男子スペシャル
15:00 表彰パーティー